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2003年8月30日〜31日
Text: 東條つかさ(TOJHO)

1.はじめに
一部のアニメファンには大人気かもしれないおねがい☆ティーチャーおよびその続編であるおねがい☆ツインズ。この両作品の劇中に登場する場所を訪問して回るという、いわゆる聖地巡礼がごく一部で流行っているらしい。劇中に登場する長野県の木崎湖周辺は風景が美しく、また主人公達の通う高校のモデルとなった松本市の旧制松本高校は一度取り壊しが決まりながらも周囲の反対運動により存続が決まったモダンな建物である。これはオタクの血が騒ぐとばかりに、ついに行ってきてしまったのである。
今回の旅行では費用と時間を最小限に抑えるため、ホテル等は利用せず、車中泊で朝から目的地を訪問することにした。そこで登場するのが新宿発白馬行き臨時快速ムーンライト信州81号。数年前までは急行アルプスとして毎日走っていた列車だが、現在は多客期のみ運転の快速列車として運行されている。この列車は信濃大町着が朝の5:08なので、朝から行動する事が可能である。従って、次の行程で行われた。
| 新宿→(ムーンライト信州81号)→信濃大町→(1323M)→簗場→(徒歩)→海ノ口→(徒歩)→稲尾→(徒歩)→海ノ口→(334M)→信濃大町→(レンタサイクル)→信濃大町→(スーパーあずさ8号)→松本→(あずさ68号)→船橋 |
2.旅程
新宿駅には23:25頃着いた。ムーンライト信州81号が入線する5番線は昼間は特急あずさが使うホームで、新宿駅でありながら少し離れた位置にある。5番線に移動すると、ちょうど入線してきた。車両は183・189系。定期あずさからは既に撤退している。製造後約30年が経過しているとはいえ、指定席料金のみで利用できる快速列車でありながら特急型車両に乗車できるのだからいいとするか。ただし、ムーンライト信州81号の1号車には女性専用車(レディースカー)も連結されているのだが、その車両のみあずさ時代にグレードアップ改造を受けており、セミハイデッカーかつ座席間隔が広いフリーストップリクライニングシート(R55)である。他の車両は事前に調べた情報では2〜9号車はオリジナルの簡易リクライニングシート(R51)をリクライニングロック可能&バケットシート&サイドテーブル付きに改造した物であるとのことであったが、実際に入ってきた車両を見ると、先頭車の9号車は旧あさま指定席用のフリーストップリクライニングシート(R55)に交換された車両であった(千マリC1編成)。料金は同じなのだからこの差はひどい。
さて、自分が乗車したのはグリーン車の隣の5号車だったのだが、やはり簡易リクライニングシートであった。ところで、乗車直前に指定席券を見て気づいたのだが、1番D席となっていて、まさか一番デッキよりの足の伸ばせない場所なのか?と思った。でも、もしかしたら進行方向とは反対側かもしれないと期待して乗り込んだ。しかし、やはり、進行方向よりの一番デッキよりであった。実際に座ってみると、とにかく狭い。さらに、デッキに通じる手動ドアの開閉音(特に閉まる際の「ガチャン!」という音)がかなりうるさい。「こんなんで眠れるのかよ」と思った。

183系快速「ムーンライト信州81号」 新宿にて
発車後、ドアの向こう側から「ガッチャン!ガッチャン!」と激しい音がすることに気づく。もしかして連結部の桟板の音かと思った。さすが国鉄型車両だよ。しかし、あとになってトイレに行く際にわかったのは、隣のグリーン車にあるシャッター(おそらく車販準備室)の音であった。最悪だ・・・。
通路側の隣席は新宿出発時点では空席だったが、八王子にて若い女性が乗ってきた。そして高尾を過ぎる頃には景色は一変し始め、周りは山となる。時刻は1:00となり、TBSラジオにてごくらくもえもえステーションも始まる時間となった。持参したラジオで駄目元でチューニングしたところ、かろうじて聞こえた。それでもトンネルが多いためか途切れ途切れではあったが。1:15からはみずほ先生とはちみつツインズが始まる。しかしトンネルが多かったため、あまりよく聞き取れなかった。
それにしても時間調整のためか列車のスピードはあまりあがらない。60km/h程度といったところか。そして、長時間腰掛けているせいか、腰のあたりが痛くなってきた。旧型のR51簡易リクライニングシートは長時間腰掛けるのには向いていないのがよくわかった。これでは眠る事などできない。ウトウトとはするのだが、完全に眠る事は最後までできなかった。このムーンライト信州という列車。列車種別が快速というせいもあるが、真夜中にもかかわらず停車駅は結構多い。小淵沢3:16着。下車する人が何人かいる。臨時列車一本のために駅を閉まることもなく営業していた。駅員も大変だ。4:11塩尻到着。ここで隣に座っていた女性は降りた。いったいどのような目的なのか少し気になった。
松本では隣のホームに大阪発長野行きの急行ちくまが停車中だった。乗車率は半分以下といったところか。10月のダイヤ改正で多客期のみ運転に格下げられるのもやむを得まい。松本からは大糸線に入り、夜空が少しづつ明るくなりはじめる。車掌からは大糸線内はホームが短いため一部の駅では先頭車両と最後尾車両のドアが開かないとの放送があった。信濃大町までに豊科、穂高と二駅ほど停車したのだが、一つ手前の駅にてちょっとした事件が起こった。その駅で下車予定だったおばさん軍団数人が下車する前にドアが閉まってしまったのだ。外はまだ暗いため駅名の確認がしづらかった事と、案内放送をよく聴かなかったためか。そして騒ぎはじめた。うるさかった。
こうして5:08、下車駅である信濃大町に到着した。海ノ口に停車する各駅停車の発車時刻は6:13。約1時間もあるのだ。しかし、海ノ口の次の梁場に停車する快速の発車は約20分後の5:32であった。そこで一駅分乗り越しになるが、快速で梁場まで行き、海ノ口に引き返す事にした。

(左)E127系(右)115系 信濃大町にて

プリッチじゃないよ
電車はE127系100番台。外観は新潟地区で活躍している基本番台と異なり、701系と同じであるが、片側のみ景観に配慮してボックスシートになっている点が異なる。信州木崎、稲尾、海ノ口と目的の駅を次々に通過して行く。海ノ口から梁場までは結構駅間距離が長い。判断を誤ったか?13分後の5:45梁場到着。他に降りた人は一人もいなかった。この駅はムーンライト信州も停車するため、もう少し大きな駅かと思っていたのだが、交換設備はあるものの無人駅であった。小さな木造駅舎の中には一人だけ人がいた。今の電車に乗らなかったところを見ると、上りに乗るのであろうか?

簗場駅
外に出てみると、信濃大町付近よりも雨が激しく降っていた。この駅で時間を潰してもしょうがないので、すぐに海ノ口を目指す。歩き始めて10分くらいすると雨が小降りになったため、カメラを取り出すべくリュックを開けてみたところ、雨水が中に侵入している。メモ帳の端が既に雨水でふにゃふにゃになっていた。ラジオを入れていたケースにも雨水が付着していたが、なんとか無事だった。ポータブルMDとCDいずれもケースに雨水がついていたものの本体は無事だったため、これ以上被害を増やさないためビニール袋の中に隔離させた。歩く事約40分。信濃大町発6:13の各駅停車とすれ違った。しかしまだ海ノ口にはついていない。あのまま駅で1時間待った方がよかったかもしれないと思った。雨もまた激しくなりはじめたし。そして梁場駅から歩く事約50分。やっとの事で海ノ口に着いた。

海ノ口を発車した各駅停車とすれ違う
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